戸崎事務所便り令和3年1月号

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今月のことば

成功したら幸せになれるのではない。先に幸せであることが成功を生むのだ。もしあなたが今の仕事に幸せを感じているなら必ず成功するだろう

アルベルト・シュバイツァー ドイツの医師

今月号の記事から

  • コロナ禍の年末年始を無災害で過ごすために確認しておきたいこと
  • 雇用調整助成金の今後について
  • 冬場における新型コロナウイルス対策

①コロナ禍の年末を無災害で過ごすために確認しておきたいこと

◆コロナ禍の年末年始

 今年も年の瀬が近づいてきました。大掃除や機械設備の保守点検・再稼働等の準備を始めた事業所も多いのではないでしょうか。

 仕事に追われる年末は、慌ただしさから労働災害が増加します。今年はコロナ禍にあって感染症対策を講じながら年末年始を迎えることとなり、例年の以上の慌ただしさが想定されます。作業前後、また作業中の事故が起こることのないよう、改めて安全対策について見直しておきたいものです。

◆年末年始を無災害で過ごすための事業場の実施事項

 令和2年12月1日から令和3年1月15日を実施期間として、今年も、中央労働災害防止協会(中災防)の主唱により、「年末年始無災害運動」が行われています。

 同運動では、事業場の実施事項として、例えば次の項目を挙げています。

  • KY(危険予知)活動を活用した非定常作業における労働災害防止対策の徹底
  • 機械設備に係る一斉検査および作業前点検の実施
  • 安全保護具・労働衛生保護具、安全標識・表示等の点検と整備・更新
  • 転倒、墜落・転落、はさまれ・巻込まれ災害防止や腰痛予防対策の徹底
  • 火気の点検、確認など火気管理の徹底
  • 交通労働災害防止対策の推進
  • 年末時期の大掃除等を契機とした5Sの徹底
  • 年始時期の作業再開時の安全確認の徹底
  • 新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ等の感染症対策の徹底

これらも参考に、早めに対策を講じておきましょう。

◆無災害の心構え

中災防は、「一つひとつの作業を丁寧に確認し、次の作業に備えること、そして体調管理を万全にし、無理をしないことが大切」としています。作業前の点検の実施と手順・ルールの確認をしっかり行って、事故なく無事に1年を締めくくり、新しい年を迎えましょう。

②雇用調整助成金の今後について

◆来年(令和3年)2月いっぱいで現行の特例措置は終了予定

 新型コロナウイルス感染症にかかる雇用調整助成金の特例措置として、令和3年2月末まで日額上限額の引上げ等がされていますが、3月以降段階的に縮減し、5~6月にリーマンショック時並みの特例とするとの方針が、今月8日にまとめられた総合経済対策で表明されています。

 そして、令和3年1月末および3月末時点の感染状況や雇用情勢が大きく悪化している場合、感染が拡大している地域・特に業況が厳しい企業について特例を設ける等柔軟に対応するとされています。

◆3月以降の雇用調整助成金の特例措置はどうなる?

 参考としてリーマンショック時の主な特例措置の内容を紹介すると、次のとおりです(実施時期にばらつきがあります)。

  1. 助成率:中小企業4/5、大企業2/3(コロナ特例措置では雇用を維持している場合、中小企業10/10、大企業3/4)
  2. 生産指標要件:最近3カ月の生産量等が直前3カ月または前年同期と比べて原則5%以上減少(コロナ特例措置では1カ月5%以上減少)
  3. 対象被保険者:被保険者期間6カ月未満の者も助成(コロナ特例措置では緊急雇用安定助成金により被保険者でない労働者も助成)
  4. 支給限度日数:3年300日(コロナ特例措置では令和2年4月1日から令和3年2月末までの期間+1年100日、3年150日)
◆3月以降は在籍型出向による雇用維持支援にシフト

 総合経済対策では、「産業雇用安定助成金(仮称)」を創設し、出向元と出向先の双方を支援するとともに、出向元企業への雇用調整助成金による支援、労働移動支援助成金による受け入れ企業への支援も引き続き実施するとされています。

 現在従業員を休業させ雇用調整助成金を活用している企業においては、上記のような変更への対応を検討しておく必要があるでしょう。

◆人手不足企業向けには新たな雇入れ助成も

 コロナ禍による離職者等で、就労経験のない職業に就くことを希望する求職者を一定期間試行雇用する事業主に対する賃金助成制度(トライアル雇用助成金)を創設するとともに、紹介予定派遣を通じた正社員化(キャリアアップ助成金)を促進するとされています。

 人手不足に悩んでいる企業においては、こうしたせいふぉの課長による人材確保も検討してみるのもよいかもしれません。

③冬場における新型コロナウイルス対策

◆感染者数の増加

 冬に入り、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は過去最多の水準となっています。連日感染者数が報道されており、日常生活でもあらためて気を引き締めたい状況が続いています。

 冬場は、寒さと換気の折り合いをつけるのが難しく、職場でも「換気の悪い密閉空間」になるリスクが高いので、今まで以上に感染対策には気をつけたいところです。

◆冬場の換気方法

 厚生労働省でも、冬場における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法について案内が出されています。

冬場における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法(厚生労働省のHPへ飛びます)

推奨される方法として、換気機能を持つ冷暖房設備や機械換気設備が設置されていない、または換気量が十分でない施設等では、以下の点に留意しながら窓を開けて換気をするよう示されています。

  • 居室の温度および相対湿度を18℃以上かつ40%以上に維持できる範囲内で、暖房器具を使用しながら、一方向の窓を常時開けて、連続的に換気を行うこと(加湿器を併用することも有効)
  • 居室の温度および相対湿度を18℃以上かつ40%以上に維持しようとすると、窓を十分に開けられない場合は、窓からの換気と併せて、可搬式の空気清浄機を併用すること

 室温変化を抑えるポイントとしては、開けている窓の近くに暖房器具を設置すること等が挙げられています。(燃えやすい物から距離を空けるなど、火災の予防には注意が必要)

◆改めて職場状況の十分なチェックを

 厚生労働省では、冬場における「密閉空間」を改善するための換気の方法などについて改定した「職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト」も公表しています。

感染予防のための体制、感染防止のための基本的・具体的な対策、配慮が必要な労働者への対応、陽性者や濃厚接触者が出た場合の対応等など、職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するための対策の実施状況について確認できるものとなっているため、対策が不十分な項目を改めて確認し、十分に対応できるようにしておきましょう。