戸崎事務所便り令和2年8月号

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今月の言葉

神様は

私たちに成功してほしいなんて思っていません

ただ挑戦することを望んでいるだけよ

マザー・テレサ

- 今 月 号 の 記 事 か ら -

  1. 新型コロナウイルス感染症対応休業支援金の受付が始まりました
  2. 新型コロナ感染症による社会保険の標準報酬月額の特例改定
  3. 中途採用における「オンライン選考」の実態~エン・ジャパン調査より

①     新型コロナウイルス感染症対応休業支援金の受付が始まりました

◆個人向け新型コロナ対応休業支援金とは?

雇用調整助成金が活用できない企業の労働者を対象に、休業実績に応じて賃金の8割が支給(上限月額33万円)されます。

雇用されていれば、雇用保険被保険者でなくても、学生アルバイトや外国人労働者、技能実習生は対象となります。登録型派遣、日雇派遣労働者も、要件を満たせば対象となりますが、海外勤務者や日雇労働者、地方公共団体の非常勤公務員は対象となりません。

◆申請方法等

 申請は、労働者本人または事業主のどちらか一方が行えばよく、事業主申請の場合も申請者本人の口座に振り込まれます。

 申請には、支給申請書と支給要件確認書(事業主提出の場合は続紙も)、本人確認書類、振込先口座のキャッシュカードや通帳のコピー、休業前および休業中の賃金額が確認できる書類のコピーが必要です。

◆本人申請の場合も事業主は要件確認書に記入

 支給要件確認書には、事業主による休業証明のための記入欄(以下、「事業主欄」という)があり、厚生労働省のQ&Aでは、労働者の雇用、賃金支払いの事実や休業の事実について、最低限事業主からの確認が必要とされています。 事業主が休業証明を拒んだ場合、労働者は、事業主の協力が得られない旨をその背景事情とともに記載して申告することとなり、事業主は労働局から報告を求められます 。

 なお、故意に偽りの証明を行い支援金を受けることは不正受給にあたり、支給決定取消しだけでなく、全額返還、また不正受給の日の翌日から納付の日までの年3%の延滞金および返還額の2倍相当額の納付が命じられ、事業主名等の公表もされます。

◆休業中の賃金額が確認できる書類について

 賃金台帳、給与明細、賃金の振込通帳の3種類により賃金額を確認できない場合は支給できないとされています(新卒者で1日も勤務していない場合等は、雇用契約書 ・労働条件通知書等を添付)。これらの書類提供に関しても、事業主の協力が必要です。

◆申請書送付先

下記にて申請書類の形式的な確認を行ったのち、管轄都道府県労働局の支援金集中処理センターに振り分けられます。

〒600-8799 日本郵便株式会社京都中央郵便局留置

厚生労働省新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金担当

②新型コロナ感染症による社会保険の標準報酬月額の特例改定

◆標準報酬月額の特例改定

今般の新型コロナウイルス感染症の影響により休業した方で、休業により報酬が著しく下がった方について、一定の条件に該当する場合は、事業主からの届出により、健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額を、通常の随時改定(4か月目に改定)によらず、特例により翌月から改定可能となりました。

◆対象となる方

以下の3つの要件すべてに該当している方が対象となります。

① 事業主が新型コロナウイルス感染症の影響により休業(時間単位を含む)させたことにより、急減月(令和2年4月から7月までの間の1か月であって、休業により報酬が著しく低下した月として事業主が届け出た月)が生じた方

② 急減月に支払われた報酬の総額(1か月分)に該当する標準報酬月額が、既に設定されている標準報酬月額に比べて、2等級以上下がった方

※固定的賃金(基本給、日給等単価等)の変動がない場合も対象となります。

③ 特例による改定を行うことについて、本人が書面により同意している方

※被保険者本人の十分な理解に基づく事前の同意が必要です(改定後の標準報酬月額に基づき、傷病手当金、出産手当金および年金の額が算出されることへの同意を含む)。

※本特例措置は、同一の被保険者について複数回申請を行うことはできません。

◆対象となる保険料

令和2年4月から7月までの間に休業により報酬等が急減した場合に、その翌月の令和2年5月から8月分保険料が対象となります。

※令和3年1月末日までに届出があったものが対象となります。それまでの間は遡及して申請が可能ですが、給与事務の複雑化や年末調整等への影響を最小限とするため、改定をしようとする場合はできるだけ早めの手続きが求められます。

◆注意事項

・通常の月額変更届・算定基礎届と提出先が異なります。

⇒管轄の年金事務所に郵送、もしくは窓口へ提出します。

・通常の月額変更届・算定基礎届と様式が異なります。

⇒届書および申立書は、日本年金機構ホームページからダウンロードできます。

・この特例改定の届出は、電子証明書を利用したe-Govからの電子申請やGビズIDを利用した電子申請、電子媒体による申請には現時点では対応していません。

・特例改定の届出を行うか否かにかかわらず、通常の算定基礎届の提出は変更なく必用です。

【日本年金機構のリーフレットはこちら

中途採用における「オンライン選考」の実態~エン・ジャパン調査より

新型コロナウイルスによる感染が拡大する中、採用においてもWEBを利用したオンライン選考が進んでいます。その実態について、エン・ジャパン株式会社の運営する転職サイト「ミドルの転職」上でサイトを利用した転職コンサルタントからのアンケートを基にした調査結果が発表されました。その概要は次のとおりです。

◆採用企業がオンライン選考を導入するメリット

9割の転職コンサルタントがオンライン選考のメリットとして挙げたのは「面接地から遠隔にいる人とも面接をできる」という点です。「時間的にも効率的で、日本全国や世界規模で良い人材を見つけられる」「地方企業や大手地方拠点にとってオンライン面接の恩恵は絶大」といった声が寄せられました。

◆オンライン面接実施の割合

「最終面接まですべてオンライン面接を実施している企業は何割程度か」という問いには、15%が「8割以上」、17%が「7割~5割」と回答しました。「半数以上の企業が最終面接までオンライン面接を実施している」との回答は32%となりました。

また、最終面接以外をオンラインで実施している企業については60%(8割以上:27%、7~5割:32%)、一次面接のみオンラインで実施している企業については65%(同:30%、35%)の転職コンサルタントが「半数以上実施している」と回答しました。

◆採用企業がオンライン選考をしない理由

採用企業がオンライン選考を導入しない理由として上位に挙げられたのは「直接会ってみたら印象が違ったという事例があった」(61%)、「非言語情報がオンラインでは判断し辛い」(59%)でした。その他と回答した方からは「セキュリティに関する社内方針から」「求職者側にネット環境が整っていない場合があるため」「役員クラスは対面を希望する人が多く、その風習がある」といった声が寄せられました。

◆オンライン選考で気を付けるべきこと

採用担当者側では「ネットワークトラブル時の対応について求職者に事前に指示を出す」(58%)、「面接案内文に利用するツールの準備について明記をする」(52%)が上位に挙げられました。「接続が上手くいかず、開始予定時刻が大幅に遅れ、求職者も動揺を招いてしまったこと」「利用するツールの案内が遅く、面接時間に求職者側で準備が間に合わなかったケースがある」といったコメントが寄せられました。面接をスムーズに実施できるよう、情報を事前に周知しておくことが大事だと言え

そうです。

【エン・ジャパン「中途採用における「オンライン選考」実態調査」PDF】

戸崎事務所便り令和2年8月号